クムトラ石窟GK21窟主室穹窿頂全景
(5~8世紀)

日本から4500キロ離れた中国、新疆ウイグル自治区タリム盆地の北辺、クチャ(庫車)付近にあるクムトラ(庫木吐刺)石窟では、キジル石窟と共に、インドのガンダーラ美術、イランのペルシャ美術、西欧のカロリング朝などの影響を受けた、きわめて国際色豊かな佛教文化が花開いた。 以前、新2号窟と呼ばれた石窟の穹窿頂の中心をなすのは大きな蓮華で、周囲には装飾も姿態も異なる13体の菩薩像が生き生きと描かれている。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)