エローラ石窟カイラーサナータ寺院

インド西部、アウランガバードの北、アジャンタの南西にある本院は、7世紀から10世紀にかけてデカン高原の火成岩の岩盤を頂上から下へとくり抜いて作られた、間口48m、奥行80m、高さ34mの世界最大の彫刻とも言うべき寺院である。その人智・人力を尽くした雄大・壮麗な建築様式には、アジア東端、木造建築に慣れ親しんだ者としては圧倒される他はない。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)