黄龍国家級風景名勝区
(四川省)
四川省の省都、成都の北にある黄龍国家級風景名勝区は、雪宝頂の麓に延びる景勝地で、長さ7.5km、幅300mの渓谷沿いに色鮮やかな池と緑豊かな森林が広がる中国有数の高原湿原である。5月初旬訪れた際は、黄龍を代表する見どころ五彩池までは吹雪であったが、我々が到着した途端、突然晴れ上がり、雲間からの春光がターコイズブルーの水を湛えた無数の池を照り輝かせる夢の様な風景が出現した。炭酸カルシウムの結晶が堆積した乳白色の畦に積もった新雪、ターコイズブルーのライステラス(棚田)、緑豊かな森林の対比は、ガイド嬢の言う「世界一の美観」そのものであった。
Photo & Text by 吉村 信(福井市)