突厥石人 唐(紀元618~907年)

6世紀中葉、アルタイ山麓に起こり、モンゴル高原・中央アジアに大遊牧帝国を建設したトルコ系民族突厥が新疆ウイグル自治区に残した石像である。日本の福岡・熊本・大分の前方後円墳の、墳丘上ならびに周辺に置かれた、「石人」との関連がかつては説かれた。
福岡県八女市の人形原の岩戸山古墳のものとの類似性には驚かされる。人間のなせる業、発想法は古今を問わず大同小異であると、つくづく想い知らされる文物である。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)