麦積山 第9号窟 観世音菩薩像

本来は北周(紀元557~581年)に造られた崖閣で前廊の長さは約20mあり、正座にはアーチ形の大龕が七つ開かれ、各龕内には佛坐像が1体と脇侍が2体ある。塑像であるため歴代にわたって補修が繰り返され、現在のものは、愁いに沈んだ卵形の顔、斜めにつり上がった細い目、長い眉、小さい口元など宋代造像の特徴を備えている。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)